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By デジタルサイネージディレクター:t.takita Posted

デジタルサイネージをスマホで管理|導入企業の注目ポイント

はじめに

デジタルサイネージの導入を検討している、または既に導入したもののコンテンツ管理に課題を感じている担当者の方々にとって、「スマートフォンとの連携」は大きな転換点となる可能性があります。これまでのデジタルサイネージは事前に用意されたコンテンツを順番に表示する一方向の情報発信が主流でしたが、スマートフォンとの連携により双方向のコミュニケーションが実現し、活用の幅が飛躍的に広がります。

この記事では、デジタルサイネージとスマートフォンを連携することで何ができるのか、具体的な連携方法、そして実際の活用事例まで詳しく解説していきます。

 

デジタルサイネージとスマホ連携の基本概念

スマホ連携が注目される背景

スマートフォンの世帯保有率は9割を超え、年齢を問わず多くの人が日常的に利用しています。この普及率の高さこそが、デジタルサイネージとスマートフォンの連携が注目される大きな理由です。従来のデジタルサイネージは「見せる」ことに特化していましたが、スマートフォンとの連携により、視聴者との「対話」が可能になります。

連携の基本的な仕組み

デジタルサイネージとスマートフォンの連携とは、両機器で双方向の通信を行うことを指します。デジタルサイネージからスマートフォンに情報を送信することも、スマートフォンからデジタルサイネージを操作・制御することも可能になります。近年のクラウド技術の発達により、複雑な設定を行うことなく、比較的簡単にこうした連携システムを構築できるようになっています。

連携が可能なサイネージの種類

デジタルサイネージには大きく分けて3つの種類があります。ネットワーク型サイネージはインターネットに常時接続されており、スマートフォンとの双方向通信が可能です。インタラクティブ型サイネージはタッチパネル機能を持ち、スマートフォンとの連携も実現できます。スタンドアローン型サイネージは、QRコードを表示することでスマートフォンからのアプローチは可能ですが、双方向通信は制限されます。

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デジタルサイネージとスマホ連携で実現できること

リモートコンテンツ管理の革新

スマートフォンとの連携により、外出先からでも手軽にコンテンツを更新できるようになります。イベントの進行状況や来場者の反応に応じて、スマートフォンから表示コンテンツを即座に変更することが可能です。現場で撮影した最新の写真や動画をその場でサイネージに反映させることで、リアルタイム性の高い情報発信が実現します。

インタラクティブな体験価値の創出

来場者がスマートフォンで投稿した内容をリアルタイムでサイネージに表示することで、参加型のコンテンツを作り出せます。スマートフォンを使ったクイズやゲームの結果をサイネージで共有するゲーミフィケーションや、事前登録情報に基づいたパーソナライズされた情報表示も可能です。

リアルタイムデータ連携と分析機能

スマートフォンアプリとサイネージの連携により、視聴者の行動データや反応をリアルタイムで収集・分析できます。どのコンテンツが最も注目されているか、どの時間帯に視聴者が多いかなどの情報を自動的に収集し、スマートフォンで確認することが可能です。これらのデータを活用してコンテンツの最適化を図り、より効果的な情報発信を実現できます。

マルチデバイス環境での統合管理

一つのアカウントで複数のサイネージとスマートフォン、タブレット、PCを統合管理できるため、チーム全体での効率的な運用が可能になります。権限設定により、担当者ごとに異なるアクセス権限を付与でき、安全な環境での共同作業を実現します。外出中のスタッフがスマートフォンで緊急更新を行い、オフィスの担当者がPCで詳細なスケジュール管理を行うといった柔軟な運用が可能です。

緊急時・災害時の迅速な情報発信

災害情報やシステム障害などの緊急事態において、スマートフォンから全サイネージに一斉配信することで、迅速な情報伝達が可能になります。通常のコンテンツ配信を中断して緊急情報を最優先で表示する機能により、重要な情報を確実に伝達できます。位置情報と連携することで、特定の地域やエリアのサイネージのみに限定した配信も実現できます。

運用コストの削減と効率化

従来の現地での手動更新や専門業者への依頼が不要になることで、大幅な運用コストの削減が可能です。スマートフォンからの簡単操作により、専門知識を持たないスタッフでもコンテンツ管理が行えるため、人件費の削減にも繋がります。また、クラウド型システムの活用により、ハードウェアメンテナンスコストも最小限に抑えられます。

 

連携方法と技術的な仕組み

主要な連携技術

最も推奨されているのがWi-Fi接続です。多くの業界関係者からも推奨されており、訪日外国人を含む多様なユーザーが利用できる高い汎用性と、大容量データの送受信に対応できる安定性があります。

QRコードを活用した連携は、スマートフォンのカメラで読み取るだけの簡単操作で、ほぼ全てのスマートフォンで利用可能です。追加の通信インフラが不要なため、コスト効率も優れています。

BluetoothやNFCといった近距離通信技術は、セキュリティ面でのメリットがあり、一度設定すれば自動接続できる利便性とバッテリー消費の抑制が特徴です。

クラウド型配信システムの重要性

クラウド型配信システムにより、PC、スマートフォン、タブレットから統一的な管理が可能になります。スマートフォンからの操作が即座にサイネージに反映されるリアルタイム性と、暗号化されたネットワークによる安全な情報伝達が実現されます。

 

具体的な活用事例

展示会・イベント運営での活用

従来困難だったタイムテーブルの変更やセッション情報の更新が、スマートフォンからリアルタイムで行えるようになります。来場者はQRコードを読み取ることで最新情報を取得でき、SNS投稿をサイネージで表示することでイベントの盛り上がりを視覚化できます。ある大型展示会では、問い合わせ対応時間が大幅に削減され、来場者の満足度も向上しました。

小売店舗での販促活動

店舗スタッフがスマートフォンで商品写真を撮影し、即座にサイネージで宣伝することが可能です。お得情報をサイネージで表示してQRコードでクーポンを配布したり、在庫状況に応じてリアルタイムで商品情報を更新したりできます。ある家電量販店では売上が向上したことに加えて、商品に関する質問や問い合わせが減少し、スタッフの接客応対の工数を削減した例もありました。

オフィス・施設での情報共有

管理者がスマートフォンから緊急連絡事項や業務連絡を即座に配信できるシステムにより、重要な情報の伝達漏れを防ぐことができます。特にオフィスから離れた倉庫や工場、パソコンを使用する機会が少ない現場スタッフにも、本部からの最新情報を確実に届けることができ、職場環境による情報格差の是正にも効果的です。

 

効果的なスマホ連携を実現する「PORABO」

PORABOの統合管理機能

Disitが提供する「PORABO(ポラーボ)」は、PC、スマートフォン、タブレットからの一元管理を実現します。クラウド型システムにより、複数拠点・複数端末の統合管理が可能で、本部から全店舗のサイネージを一括管理できます。

多様なコンテンツ対応と運用支援

4K高画質映像からHTML5コンテンツまで幅広い形式をサポートし、スマートフォンで撮影した写真・動画の即座な反映が可能です。テンプレート機能により、専門知識を持たないスタッフでもプロフェッショナルなコンテンツを簡単に作成できます。

柔軟なスケジュール管理とディスプレイ対応

スマートフォンからの緊急更新に対応した柔軟なスケジュール管理機能を備え、時間帯別、曜日別、イベント別の細かな配信設定が可能です。ソニーブラビアディスプレイとの直接連携によりSTBレス運用を実現し、その他メーカーのディスプレイにはブライトサインで対応します。

●PORABOの詳しい情報はこちら

配信システム PORABO

 

導入時の検討ポイント

技術的要件の整備

安定したインターネット接続(光回線推奨)と来場者向けWi-Fi環境の構築が必要です。適切なディスプレイサイズと解像度の選択、必要に応じたSTB導入の検討も重要な要素です。

運用面での準備

操作者のトレーニング、緊急時対応手順の確立、コンテンツ作成スキルの向上が成功の鍵となります。目的に応じたコンテンツ企画、更新頻度の設定、効果測定指標の設定など、戦略的なアプローチが求められます。

 

まとめ

デジタルサイネージとスマートフォンの連携は、従来の一方向的な情報発信を双方向のコミュニケーションへと進化させる革新的な技術です。リアルタイムコンテンツ管理、インタラクティブな体験創出、複数拠点の統合運用により、運用効率と顧客エンゲージメントの大幅な向上を実現できます。

これらの機能を最大限に活用するために、DisitのPORABOシステムをぜひご検討ください。Webベースでの統合管理、4K対応、ソニーブラビア連携によるSTBレス運用により、スマートフォンからの緊急更新や現場でのコンテンツ変更に即座に対応できます。適切なシステム選択により、デジタルサイネージをビジネス成長を支援する戦略的なツールへと変化させることができます。お気軽にご相談ください。

 

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参考文献

総務省「令和6年版情報通信白書」情報通信機器・端末 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd21b110.html

この記事を書いた人
デジタルサイネージディレクター:t.takita
映像制作のエキスパートでありながら、配信システムの提案からサイネージ機器の選定まで、サイネージディレクターとしても活動している。 サイネージ業界で培った経験をもとに魅せるコンテンツの提案からロケーションに合わせたサイネージの提案までを実績ベースにてゴールに導きます。

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