By デジタルサイネージディレクター:t.takita Posted
【代理店向け】デジタルサイネージはレンタル・リース・購入どれが得?費用・期間・メリット徹底比較

代理店やマーケティング会社がクライアントにデジタルサイネージ導入を提案する際、成果を左右するのは“導入方法の選び方”です。導入の代表的な手段であるレンタル、リース、購入のそれぞれに明確な特徴とメリット・デメリットが存在します。
本記事では、デジタルサイネージを専門で扱うDisitのサービス事例や料金体系を踏まえて、各導入方法の詳細を解説し、クライアントの状況に応じた最適な提案方法をご紹介します。
目次
デジタルサイネージとスマホ連携の基本概念
デジタルサイネージを導入する際の選択肢は大きく分けて3つあります。それぞれの特徴を簡潔にまとめると以下のようになります。
▼料金比較早見表
| 導入方法 | 適用期間 | 初期費用 | 適した利用シーン | 所有権 |
| レンタル | 1日~数か月 | 低 | イベント・展示会など短期利用 | Disit(共栄メディア) |
| リース | 3~5年 | 低 | 継続的な店舗運営 | リース会社 |
| 購入 | 長期継続 | 高 | 本格的、長期的な常設運100 |
エンドクライアント |
これらの選択肢の中から、クライアントの利用期間、予算、運用体制を総合的に考慮して最適な提案を行うことが、デジタルサイネージ導入成功の鍵です。
レンタル|短期イベント向けの料金相場・含まれる作業・向いているケース
レンタルは、展示会やイベント、短期キャンペーンなどで威力を発揮する導入方法です。特に代理店やマーケティング会社が手がける案件では、クライアントの一時的なニーズに対応する際に最も重宝される選択肢と言えるでしょう。
レンタルがおすすめの業種・シーン(展示会/期間限定キャンペーン ほか)
レンタルを提案すべきクライアントの典型例として、展示会への出展企業、期間限定キャンペーンを実施する小売店、新商品発表会を開催するメーカーなどが挙げられます。これらの企業に共通しているのは、明確な利用期間が設定されており、その期間後は機器が不要になるという点です。
Disitレンタル料金表(43型ほか)と配送料/設置費の注意点
Disitでは、用途に応じて基本仕様から高級仕様まで、多様なレンタル機器を取り揃えています。
基本構成の料金表
| 機種構成 | 1泊2日 | 1週間 | 1か月 |
| シャープ43インチ + スタンド | 19,360円 | 29,040円 | 38,720円 |
これらの料金には、ディスプレイとスタンドのセットが含まれており、他に用意するものは基本的にありません。ただし、配送料や設置費用については別途費用となりますので、クライアントへの提案時に必ず説明しておく必要があります。
参考までに、東京ビッグサイトなど都内への設置・配送料は88,000円(税込)となります。
●レンタルの料金の詳細はこちら
レンタルのメリットとデメリット(注意点)
メリット
- 短期利用ではコスト効率が高い
- 設置と撤去を業者が対応、人員負担を軽減
- 保守・トラブル対応が料金に含まれている
- 在庫があれば即日対応が可能
- 配送から設置までワンストップで対応
- 故障リスクを業者が負担
デメリット(注意点)
- 長期利用では割高(半年以上で購入・リースより高額)
- 機種選択に制限があり、在庫状況に左右される
- 標準セットはUSBメモリースティックでの再生が基本だが、STBなどを追加することでネットワーク配信にも対応可能*¹
- 当日まで具体的な機器仕様が確定しないことがある
- 高度なコンテンツ管理やカスタマイズには不向き
- 配送料や設置費用が別途必要
リース|月額で平準化。条件・審査・途中解約の注意点
リースは、3年以上の継続利用を予定しているクライアントに対して提案すべき選択肢です。初期費用を抑えながら、最新機器を導入できるため、多くの企業にとって魅力的な選択肢となっています。
リースの仕組みと条件(5年リース/月額2,500円~/与信審査あり)
Disitのリースサービスは、月額2,500円程度からデジタルサイネージを導入できる仕組みとなっています。ただし、弊社でご紹介可能なリース会社「SFIリーシング株式会社」では合計金額100万円を超える場合にのみ利用可能で、与信審査が必要となる点は事前にクライアントに説明しておく必要があります。
リース料金の詳細(※下記は1セットあたりの参考価格になります。)
| 構成 | 月額料金(税込) | 5年総額 |
| シャープ43インチ + スタンド | 2,750円 | 165,000円 |
| 東芝43インチ + スタンド(タイプ1) | 3,025円 | 181,500円 |
| 東芝43インチ + スタンド(タイプ2) | 3,300円 | 198,000円 |
リース料の計算は、機器価格や送料・設置費・リース手数料などを合計し、所定のリース料率に基づき算出します。利率や総支払額は機器・時期・契約条件により変動するため、実際の金額はお見積りでご提示します。
●リースの料金の詳細はこちら
リースのメリットとデメリット(注意点)
メリット
- 初期費用ゼロで最新機器を導入可能
- 月々の定額支払いでキャッシュフローが安定
- 動産保険が付帯し、故障・盗難・物損・火事等をカバー
- 会計上のオフバランス処理が可能
- 最新機種への入れ替え提案を受けやすい
- サイネージ機器から施工費までリース組み込み可能
デメリット(注意点)
- 与信審査が必要で、財務状況によっては契約不可
- 原則として中途解約ができない
- 中途解約時はリース残金の一括支払いが必要
- 総コストは購入価格より高額(リース利率9%が上乗せ)
- 機材の所有権はリース会社にあり自由度が制限される
- 合計金額30万円以上でないと利用不可
購入|長期なら最安。機器選定と初期費用の目安(液晶/LED/透過LED)
購入は、5年以上の長期利用を予定し、高度なカスタマイズや複数拠点展開を計画しているクライアントに最適な選択肢です。初期投資は大きくなりますが、長期的には最も経済的な選択です。
ディスプレイの価格帯と選び方+STB費用の基礎知識
Disitで取り扱っているディスプレイの価格帯は、用途や設置場所によって大きく異なります。屋内設置に最適な液晶ディスプレイは、43~75インチのサイズ展開で15万円~100万円程度となっています。一方、屋外設置用のLEDディスプレイは100インチ以上の大型サイズが主流で、300万円~1,500万円以上と高額になりますが、屋外での視認性と耐久性に優れています*²。
| ディスプレイタイプ | サイズ展開 | 価格帯 | 主な用途 |
| 液晶ディスプレイ | 43~98インチ | 15万円~120万円※ | 屋内設置・店舗・オフィス |
| LEDビジョン | 100インチ以上 | 300万円~1,500万円※ | 屋外設置・大型施設 |
| 透過型LED | – | 300万円~800万円※ | 窓面設置・ショーウィンドウ |
※上記は、機器のみの参考費用となっております。配信システム・金具類・設置施工・配送費などは別途見積もりになります。
これらの機器に加えて、コンテンツを配信するためのSTB(セットトップボックス)が必要です。例えば、Disit Media Playerは本体22,000円(税込)、月額利用料3,300円(税込)(機種・時期で変動)など、機種やプランに応じた料金設定があります。STBは起動時間が短く配信用ソフトが不要なため扱いやすく、サイネージ専用ディスプレイでなくテレビ用ディスプレイでもコンテンツの配信・管理が可能になります。
購入のメリットとデメリット(注意点)
メリット
- 長期利用では最も経済的な選択
- 完全な所有権によるカスタマイズの自由度
- マルチディスプレイ構成やクラウドCMS利用に制限なし
- 筐体への取り付けや加工も自由に実施可能
- 減価償却による税務上のメリット
- ランニングコストは保守契約や配信システム利用料(CMS/STB通信)等
- 複数拠点での同一コンテンツ一斉配信が容易
デメリット(注意点)
- 高額な初期投資が必要
- 保守契約を結ばなければ故障時の費用は全額自社負担
- 概ね5年で液晶パネルの故障リスクが高まる
- 技術進歩による機器の陳腐化リスク
- 機器管理、コンテンツ更新、システム保守の社内体制構築が必要
- STBや配信システムなど周辺機器の追加投資
PORABO配信システム:Disit独自の高機能ソリューション
Disitでは、購入やリース時に追加できるオリジナルのクラウド配信システム「PORABO(ポラーボ)」を提供しています。
PORABOとは
PORABOは、Disitオリジナルのクラウド配信システムです。4K高画質コンテンツの配信や、TV入力の配信、屋内外サイネージの配信が可能で、スマートフォン・PC・タブレットから遠隔管理できます。
2つのタイプから選択可能
- PORABO for ブラビア:STB不要でTV機能と一体化、初期費用を抑制
- PORABO for ブライトサイン:様々なディスプレイ対応、屋外設置も可能
主な機能
- 画面の一部にTV表示+残りの画面でサイネージ表示
- リアルタイム情報配信(天気・ニュース・運行情報・防災情報)
- 複数拠点の一括管理
- 4K高画質コンテンツ配信
PORABOが効果的な業態(チェーン店/医療・教育/交通機関)
複数拠点を運営する企業
チェーン店やフランチャイズ企業で、本社から全拠点を一括管理し、統一ブランドメッセージを瞬時に配信したい企業に最適です。
リアルタイム情報配信が重要な業界
交通機関、医療施設、教育機関など、運行情報や最新ニュースを自動配信したい業界。スタッフの手間を削減しながら利用者に有益な情報を提供できます。
TV放送と情報発信を両立したい企業
待合室やロビーで、テレビ番組を流しながら企業の情報も表示したい企業。
PORABOの料金・導入の流れ(個別見積/配信設定・制作代行あり)
PORABOの料金については、お問い合わせいただいたお客様に個別にご案内する形となっています。SaaS形式でのサービス提供により、必要な機能を必要な分だけ利用できるため、不要な分の負担がかからない仕組みとなっています。
●PORABOの詳細はこちら
期間別の最適解【~3か月/1~3年/5年以上】費用比較と提案フロー
実際の提案において最も重要なのは、クライアントの利用期間に応じた適切な選択肢の提示です。43インチディスプレイとスタンドの構成で、各導入方法のコストを比較してみましょう。
【~3か月】短期はレンタルが有利|総額と実務負担を比較
3か月以内の利用であれば、レンタルが圧倒的に有利です。東芝43インチセットを3か月レンタルした場合の総額は152,460円となり、基本的なディスプレイの購入価格(15万円~)とほぼ同等かそれ以下です。しかも、設置・撤去・保守がすべて含まれているため、クライアントの負担は最小限に抑えられます。
【1~3年】中期はリースが便利|費用と運用の観点
1~3年の利用であれば、リースが最適です。リース(シャープ43インチセット)の場合、1セットあたり1年間で33,000円、3年間で99,000円と低コストで利用できます。購入に比べて初期費用を抑えつつ、月々一定額で利用できるため、資金計画を立てやすいのが特徴です。
【5年以上】購入が最安になりやすい理由と注意点
5年以上の長期利用を予定している場合、購入が最も経済的な選択です。レンタルを5年間継続した場合の総額は約300万円前後となり、購入と比較して大幅にコストが増加します。一方、購入であれば基本的なディスプレイを15万円程度から導入可能です。ただし、購入の場合はSTBや保守費用が別途必要となる点には注意が必要です。
クライアントへの提案成功のための5つのチェックポイント
1. 利用期間の明確化
導入前に、どの程度の期間利用するかを明確にしましょう。「とりあえず導入してみる」という曖昧な計画では、適切な選択ができません。
2. 運用体制の整備
社内でコンテンツ更新や機器管理を行う体制があるかを確認しましょう。DisitではPORABOシステムにより、パソコンとネットワーク環境があれば、会社、外出先、テレワークなど、どこからでも運用・管理することができます。
3. カスタマイズ要件の整理
マルチディスプレイ構成やタッチパネル機能、特殊な配信システムが必要かどうかを事前に整理しておきましょう。
4. 予算とキャッシュフローの検討
初期投資額と月額コスト、総コストのバランスを企業の財務状況に合わせて検討しましょう。
5. 拡張性の考慮
将来的な拠点展開や機能追加の可能性を考慮して選択しましょう。
代理店が注意すべきプロジェクトの失敗例とその回避策
利用期間の見積もりが甘いケース
「3か月予定」としてレンタルを提案したものの、実際は1年継続となり、結果的に高額な月額コストを負担することになった事例があります。このような失敗を防ぐためには、延長の可能性を事前に確認し、リースとのコスト比較を必ず提示することが重要です。
カスタマイズ要件の後出し
リース契約後に「マルチディスプレイ化したい」という要望が出た場合、対応が困難になります。このような状況を避けるためには、将来の拡張性について初期段階で詳細なヒアリングを行い、必要に応じて購入やPORABOシステムの導入を提案することが大切です。
運用体制の未整備
購入やリース契約後にコンテンツ更新が滞る事例も少なくありません。この問題を予防するためには、クライアントの運用体制を事前に確認し、必要に応じてPORABOやコンテンツ制作などの運用サポートを提案することが効果的です。
クライアント提案時の実践的アプローチ
大企業クライアントへの提案戦略
大企業クライアントに対しては、購入またはリースを中心とした提案が効果的です。複数拠点での展開可能性やブランド統一の重要性、長期的なROIを重視する傾向があるためです。特に、PORABOシステムを活用した複数拠点での一括管理機能は、大企業にとって大きなメリットです。
中小企業クライアントへの提案戦略
中小企業に対しては、リース、レンタルの順で提案するのが効果的です。初期投資負担の軽減が最優先となる傾向があるためです。また、運用の簡素化ニーズが高いため、コンテンツ制作の提案も合わせると、社内にデザインリソースがない中小企業にとって非常に魅力的な選択肢です。
業界別の提案ポイント
小売・飲食業界では、季節商品やキャンペーンでの活用が中心となるため、レンタル中心の柔軟運用を提案することが多くなります。一方、医療・教育機関では長期継続利用が前提となるため、購入またはリースでの提案が適しています。
BtoB企業やオフィスでの利用では、受付・エントランスでの長期運用は購入、会議室での情報共有はリース、展示会出展用はレンタルといった具合に、用途に応じて使い分けることが重要です。
まとめ|比較で迷ったら専門家に相談を
デジタルサイネージの導入方法選択において最も重要なのは、クライアントの真のニーズを正確に把握することです。利用期間、予算制約、運用体制、カスタマイズ要件を総合的に考慮し、最適な選択肢を提案することが成功への鍵です。
Disitでは、2009年からデジタルサイネージ専門コンテンツ制作チームとして蓄積してきた豊富なノウハウにより、ディスプレイ、コンテンツ、システム、設置・施工までワンストップで対応できます。機器の導入もレンタル・リース・購入の3パターンで提供しており、独自技術PORABOによる高機能配信システムも利用可能です。
導入方法を正しく選ぶことで、デジタルサイネージはクライアントのマーケティング効果を大きく高める手段となります。本記事でご紹介した内容を参考に、クライアントに最適な提案を行い、デジタルサイネージ導入の成功を支援していただければと思います。
専門家によるサポートを活用しませんか?
私たちはデジタルサイネージの導入から運用体制構築まで、トータルでサポートしています。
「効果的な運用を始めたい」「現在の運用に課題を感じている」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

参考文献
*¹【完全保存版】デジタルサイネージ3種類の選び方|10万円台から始める導入ガイド | Disit
*²マンション・ビルのデジタルサイネージ完全ガイド|導入メリットから活用事例まで徹底 解説 | Disit
Disitのコンテンツ制作事例
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サイネージ
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飲食店でのデジタルサイネージ導入メリット・デメリットと活用事例 |
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【導入事例】蕎麦食堂 梵様「店頭サイネージ」 |
